- せつ
- I
せつ【切】(1)思いがひたすらで強いさま。 せち。
「~なる願い」「成功を祈ること~である」
→ 切に(2)感にうたれるさま。 身にしみて強く感ずるさま。(3)切迫(セツパク)しているさま。IIせつ【契】中国の伝説上の人物。 帝舜の時に司徒となり, 禹(ウ)を助けて治水に功があったために商に封ぜられ, 殷(イン)の祖になったという。IIIせつ【拙】※一※ (名・形動)まずいこと。 へたなこと。 また, そのさま。「その策は~の~なるものだ」「其前に朱泥の色をした~な花活(ハナイケ)が飾つてある/門(漱石)」
※二※ (代)一人称。 男性が自分のことを謙遜していう語。 近世, 遊里などで半可通や幇間(ホウカン)などが用いた。IV「~も遅参に及んでは, その罪また軽からずす/滑稽本・七偏人」
せつ【癤】黄色ブドウ球菌の感染によるできもの。 一つの毛包(モウホウ)の化膿性炎症。 フルンケル。→ 癰Vせつ【節】(1)ある事柄の行われるとき。 時期。 おり。 ころ。「その~はお世話になりました」
(2)自分の信念を守り続けること。 みさお。 節操。 操守。「~を守る」
(3)ほど。 ほどあい。 節度。「~を越えない」
(4)まとまったものをいくつかに分けた, そのひとまとまり。 区切り。 助数詞的にも用いられることがある。 (ア)文章・詩歌・音曲などの一つの段階。 「三つの~から成る論文」「~を改めて書き継ぐ」「第三章第二~」(イ)スポーツの試合期間の一区切り。 「第三~は雨のため未消化」(ウ)予算編成上の小区分。 「款・項・目・~」(エ)取引所における立ち合いの小区分。(5)季節・時節。「今は恰も水少く草枯れたる~に属したれば/日光山の奥(花袋)」
(6)二十四節気のこと。 また, そのうち旧暦で各月の前半にくる節気をさす。→ 中気(2)(7)君命を受けた使者や将軍が授かるしるし。「持~将軍」
(8)生物分類群の階級の一。 属と種の中間で, 種をまとめる時に用いる。(9)植物の茎で, 葉・枝の着生する部分。 ふし。(10)クローズ(clause)に同じ。(11)船の速度の単位。 ノット(knot)に同じ。~を折・る自分の意思を曲げて人に従う。~を屈・する「節を折る」に同じ。~を曲・げる「節を折る」に同じ。~を全(マツト)う・する最後まで節操を守りとおす。VIせつ【説】(1)ある人の述べた考えや意見。 主張。「新しい~」「~が分かれる」
(2)うわさ。 評判。 風説。「セジョウノ~/日葡」
(3)漢文の一体。 義理を解釈して説き示したもの。 また, 物事によせて意見を述べたもの。 韓愈の「師説」, 柳宗元の「捕蛇者説」, 蘇軾の「剛説」などが有名。VIIせつ【齣】⇒ せき(齣)
Japanese explanatory dictionaries. 2013.